木酢液は木を加熱分解して得られる液状物で、炭焼窯や乾留炉で炭を作る際に副産物として得られます。木酢液の80~90%は水ですが、含まれている成分は細かく分析すると200種以上に及びます。主なものは酢酸、メタノール、その他の有機酸、ケトン類、アルデヒド類、フェノール類などです。
木酢酸にはさまざまな薬理作用があるといわれており、その特性を生かして農業、畜産業、林業や、さらに私たちの日常生活にも利用されています。『岸本定吉監修 炭・木酢液の利用辞典 創林社』には、以下のようなものを含めて具体的な利用法が記されています。
(1)農作物に散布すると、葉の活力が高まり、害虫が減り、病気に罹りにくくなる。農薬に混ぜると、農薬の効果が上がる。
(2)消臭作用がある。糞尿処理の際にスプレーするなどすれば消臭に効果がある。
(3)土壌改良の効力を持っている。堆肥作りに有効。
(4)化粧品としてスキンケアに有効。入浴剤
(5)清涼飲料
(6)鳥獣忌避剤として有効
などです。
財団法人 日本木材総合情報センター 「木材利用相談 Q&A 100」より